ギョエーッ!!!
なんだコレ!!!
34,100円!
「これどういう計算になってるんですか?」思わず確認せずにはいられなかった。
まず、キャンペーンのセット料金が10,000円。ご延長料金が30分5000円で1時間半後延長いただいていますので、15,000円。
30分で5,000円の延長料金だったのか!! 延長する前に聞いておけばよかったが、あとの祭り。
料金説明は続く。
そしてフルーツが5,000円、クリスティーンのドリンクが1000円。以上で31,000円で一律10%のサービスチャージをいただいておりますのでこれが3,100円ですので合わせて34,100円でございます。
「ご納得いただけましたでしょうか?」
「はい、わかりました」
僕は数字の上では理解はしたが、ちっとも納得してはいなかった。
そう言えば、当時はいつも30,000円は持ち合わせていた僕も、その日に限って15,000円くらいしか持っていなかった。
「クレジットカードはつかえますか?」
「ほとんどなんでもお使いいただけます。ただクレジットカードのお支払いの場合、手数料として10%ちょうだいしておりますがよろしいでしょうか?」
よろしくもよろしくないもない。
他に支払いようがないのだから・・・
僕は一瞬、現金で払えるだけ払って残りはクレジットカードで支払おうかと思ったが、ちょっとセコイ感じがしてやめた。
結局34,100円プラス手数料10%の37,520円をクレジットカードで支払った。
さびしいふところには相当響くボディーブローだった。
また、今振り返ってみると、持っていても普段使うことのなかったクレジットカードを使い始めるきっかけも結果的にクリスティーンとの出会いだった。
ふところの痛みと不思議な楽しさの入り混じった気分で店を後にしようとした時、最後にテーブルについた女性とクリスティーンが店の入り口まで見送ってくれた。
「マタキテネ! マッテルヨ!」と言うが早いか彼女はすっと僕に走りよりほっぺたにチュッとキスしてきた。
何か体に電気が走ったような気がした。
「マタ来るね。必ずね」と言いながら彼女たちに手を振りながら店を後にしたのだった。
もう大きな出費のことなど忘れ、クリスティーンとの再会で頭が一杯になっていた。