最後のT社との裁判所での戦いを控えて恥かしき過去を振る変えるばかりの日々だった。
今ではメインの仕事のようになってしまったスーパーでのクレジットカードの勧誘で大手のスーパーの店内でバイトをしているとき、突然携帯がなった。
「Kですが・・・・」
僕はいきなりの電話に、体はガチガチ、直立不動の姿勢になった。
「T社が58万円で和解してくれませんか、と夕べ電話をかけてきたんですが、どうしますか?」
と先生は言った。
元々、T社への過払い金は56万円、それを34万円に値切ってきたから裁判に、ということになったのだ。
僕としては金額的にも問題はなかった。
それ以上に過払い返還請求問題の最終結論が年越しにならずにすんだことがうれしかった。
正当な権利としては、過払い金への利息を含めれば、全部で65万円、T社に請求する権利はある。
しかしそうなれば、裁判は必死で、一度では済まずに、K先生への日当や書類作成費がかさみ、コスト面でも自分には何のメリットもないように思えた。
「じゃ先生、T社の言ってきた額での和解という方向でお話を進めていただけますか?」
「わかりました」
T社からの過払い金の返還金は来年の1月下旬にK先生の口座に振り込まれることも決まった。
こうしてK先生と僕の2人3脚というより、まかせきりの過払い返還請求活動の日々は幕を引いた。
後は翌年1月下旬の入金を待つのみだ。
裁判で本気で戦う姿勢を見せたことに対してT社があっけなく腰砕けになった、あっけない幕切れだった。